義歯（入れ歯）
やむを得ず歯を失った時の選択肢には義歯（入れ歯）、ブリッジ、インプラントなどがあげられます。
義歯は全て歯を失った時の総義歯と一部の歯を失った時の部分義歯に分けられます。
それぞれの義歯の材質や設計で保険適応の義歯と自費診療の義歯に分類されます。
当院では、十分なカウセリングの後に、患者様の要望や環境を考慮し、今後のリスクや問題点をピックアップした上で、どのような義歯が選択肢になるかを説明させていただきます。
入れ歯が合わない場合
合わない入れ歯を使っていると以下のような問題が起こることがあります。
痛みや不快感
入れ歯が合わない場合、歯茎や口腔組織に圧力がかかり、痛みや不快感を引き起こす場合があります。
口内炎や潰瘍の発生
入れ歯が不適切であると、口内の粘膜に摩擦が起こり、口内炎や潰瘍が発生する可能性があります。
咀嚼の困難
合わない入れ歯は正常な咀嚼が困難になるため、食事が十分に楽しめなくなります。
発音の障害
正しい発音が難しくなる場合があります。
歯周病や口内炎のリスク
不適切な入れ歯は口内の衛生状態を悪化させ、歯周病や口内炎のリスクを増加させる可能性があります。
顎関節の問題
合わない入れ歯は咬み合わせを崩し、顎関節の問題を引き起こす場合があります。
入れ歯の破損や変形
不適切な使用によって、入れ歯自体が破損したり変形する可能性があります。
合わない入れ歯を無理して使っていると、さらに入れ歯は合わなくなり、悪循環に陥ってしまいます。
少しでも違和感がある場合は我慢なさらずにお申し出ください。
入れ歯の種類
部分入れ歯
一部の歯が欠損している場合に使用される入れ歯です。
歯を失った部分だけに入れ歯を入れて、残った歯に「バネ(金具)」をかけて安定させます。
歯列の形状を保ち、他の歯の移動を防ぐ役割があります。
総入れ歯
上顎または下顎の全ての歯を失った人のための入れ歯になります。
歯の形状や色調が自然に見えるように作製されます。
入れ歯のメリット、デメリット
歯を失った時の選択肢には、インプラント、ブリッジ、入れ歯の3つがあります。
ここでは入れ歯のメリット、デメリットについてご説明いたします。
- 治療期間が短い。
- 取り外しが出来る。
- 歯を削る量が少ない。
- 修理や調整がしやすい。
- 食べ物が挟まりやすい。
- 硬い食べ物が食べにくい。
- 手入れの必要がある。
- 熱が伝わりにくく料理の味に影響がある。
- 口の中に入れるので違和感がある。
- 骨が痩せてきてしまい、合わなくなってくるので修理をしないといけない。
入れ歯のお手入れ方法
入れ歯のお手入れは、口腔衛生と長寿命の維持にとってとても大切です。
以下に、入れ歯のお手入れ方法を説明します。
毎日の歯みがき
入れ歯を取り外し、歯ブラシや専用の入れ歯用歯ブラシで歯面を丁寧に磨きます。
歯茎と口腔の清掃
入れ歯を取り外した際には、歯茎や口腔内を柔らかい歯ブラシで優しく磨きます。
また、口腔洗浄剤やうがい薬を使って清潔を保ちます。
入れ歯用洗浄剤の利用
入れ歯用の洗浄剤を使って、歯垢やバクテリアを除去します。
指示に従って、注意事項を守って使用してください。
定期的な入れ歯の取り外し
就寝時や食事の際には、入れ歯を取り外し、歯茎や入れ歯を清潔に保ちます。
高温の水での洗浄は避ける
高温のお湯で入れ歯を洗うと、変形する恐れがあるので避けましょう。
硬い歯ブラシや歯磨き粉の使用は避ける
入れ歯の表面が傷つく可能性があるため、硬い歯ブラシや歯磨き粉は避けましょう。
定期的な歯科健診
入れ歯の状態のチェックや調整を定期的に受診しましょう。
入れ歯を適切にお手入れすることで、口腔健康を維持し、長持ちさせることができます。
保険適用と保険適応外の入れ歯の違い
保険の入れ歯
保険の入れ歯の材料はレジンといった歯科用プラスチックでできております。
- 費用が抑えられる。
- 破損してもすぐ修理でき、作り直すことができる。
- 破損しないためプラスチックを分厚くしているため違和感がある。
- プラスチックは熱が伝わらないため温度が分かりにくい。
- 食べ物は挟まり易い。
- 部分入れ歯のクラスプが金属なので見た目が悪い。
保険適応外の入れ歯
様々な種類があります。
それぞれ特徴があり、メリットとデメリットがあります。
金属床
主要部分を金属で作った入れ歯です。
厚さがプラスチック製より3分の1の薄さです。
- 金属は熱が伝わりやすいので美味しく食事が楽しめる。
- 強度が強い。
- 薄いためプラスチック製より違和感が少ない。
- 修理がしにくい。
- 金属アレルギーのリスクがある。
| 治療期間 | 3～6ヶ月 |
|---|---|
| 費用 | 300,000円〜 |
ノンクラスプデンチャー
部分入れ歯の一種ですが、金属を全く使わないのが特徴です。
柔らかな素材を使用しているため使用感が良く、歯茎と同じピンク色なので目立ちにくく、審美的にも有効です。
- バネが無いので目立ちません。
- 金属床に比べて費用が抑えられる。
- 滑らかで柔らかく、割れる心配がない。
- 修理しにくい。
- 耐久性が弱い。
- 素材の特性上約3年ほどで作り直さなければならない。
| 治療期間 | 3～6ヶ月 |
|---|---|
| 費用 | 100,000円〜 |
保険適用も保険適用外もそれぞれメリット、デメリットがあります。
ご希望に合わせた入れ歯をご提案させていただきます。
